土地家屋調査士
2023/02/18
このホームページを開設してしばらく経つけど、たまに思いつくままのことを書いて、何となく「更新しています」という雰囲気を醸し出すだけで今に至る。
改めてこのHPをなぜ作ったのか?と初心に帰るべく考えてみたところ、最も大事なことが疎かになっていたことに気づく。このブログに事務所のことや土地家屋調査士の仕事のことがさっぱり書かれていないことに。おそらくこのHPを訪問して頂いたスーパーレアな方々は、自分が普段何をしているかなどには全く興味も無く土地の測量のことや誰に相談したらよいのかなど調べたくて検索した果てにここに行き着いたはずだ。
ということに今更ながら気づいたので、これからは事務所のこと、土地家屋調査士のことなど業務に関することを書くようにします。
先ず第一弾は、なぜ「MOON測量登記事務所」なんて変てこりんな名前なのか。
開業して間もなく、名刺を渡した際にそれを見た方々の反応は「何でMOONなの?」といったもの。実際のところ、土地家屋調査士はお堅いイメージが強く、だいたいは「資格者の名前+登記事務所」的なものが多い。おしゃれな名前を付けるのは土地家屋調査士法人くらいなものだ。個人事務所でこんな名前の事務所は少なくともこの西三河近辺ではお目にかかれない。あまりに聞かれるものだから、だんだんと気恥ずかしくなって「地味な人間なので月くらいが丁度良い」なんて言い始めたりもする。これが結構的を射てたりもするけど。
いつ頃かは忘れたが、何かの記事かでロックミュージシャンのジョー・ストラマーの「月に手を伸ばせっていうのがモットーだ。たとえ届かないとしてもな」という言葉が載っていた。訳も分からないままとにかくしばらくはこの言葉が頭にこびり付いて離れなかった。そのうちに、「無理だと思われることも、他人から無謀だと笑われても、やってみなければわからないだろ!先ずは手を伸ばしてみないことには何も始まらないぜ!」と変換され、今でも座右の銘にしている。サラリーマン時代は何事にも制約があり、自分の意志でチャレンジする機会は限られていたから、なら独立して自分の意志で決断できるなら、とにかく挑戦し続けるようにしよう!という思いの象徴として「月」以外には思いつかなかったことが一つ。
土地の境界については何かにつけて近所や周りの目を気にしがちで思いの丈を吐き出しにくいという事情がある。そのため何年もの間自分の中に溜め続けている人が結構たくさんいることに、業務上出会ったいろんな方と接する中で気づかされた。「闇夜を歩くのは心細いけど、月が照らしてくれるだけでもどれだけ安心できるだろう」。このような境界問題で悩みを抱えて吐き出せずに困っている方にささやかながら光を届けられるような存在でいたい、という願いを込めてが二つ目。
「何で月なの?ちょっと暗いよ」なんて言われることもあるけど、元々お世辞の一つも上手に言えるわけでもなく、人の輪の真ん中に立って場を盛り上げることができるわけでもない人間なので、イメージ的にも月がちょうど良い。
これからも、本当に困って行き場が無くて苦しんでいる方にこそ手を差し伸べられるような事務所になれるよう、月のような存在でお手伝いできるよう努めて参ります。
PS. と長々と書きましたが、こんなことをクドクドと説明してるとお相手に「もういいよ」とあきれられてしまうので、「地味な人間なので月くらいが丁度良い」と簡潔に言うことになりそう、かな。